◆ はじめに
平成16年から中央鶏卵規格取引協議会は業界全体の適正表示への取組を恒久的なものとし、一般消費者の適正な商品選択に資するとともに公正な競争を促進するための法令順守制度作りに取り組んできました。
平成20年8月からは、鶏卵公正取引協議会設立準備会を設立して、これを継承し、具体的に「鶏卵の表示に関する公正競争規約」の設定に向けて調整をしてきました。
その後、本規約は、関係各位のご指導・ご協力を得て、平成20年11月18日付けで公正取引委員会に当該規約案の認定の申請を行い、平成21年1月26日開催の公聴会において、出席された消費者団体、学識経験者を始め、厚生労働省、農林水産省から大変高い評価をいただくとともに、厳正かつ適正な規約運用を期待するとの強い要望が寄せられ、公正取引委員会において、平成21年3月26日に認定され、翌27日付において官報告示されました。

◆ 規約に定めている事項
(1)規約の対象
規約の対象となる事業者は、鶏卵を生産し又は受け入れて自己の商標、氏名若しくは名称を表示して販売する事業を行う者としております。商品については、国内で生産された殻付鶏卵で、一般消費者向けに生食用として販売されるものです。従って外食産業・食品加工業向けの殻付鶏卵、温泉卵、ゆで卵、味付け卵等の加工されたものは、本規約の対象外となっています。

(2)必要表示事項として食品衛生法等の生鮮食品品質表示基準法令等により表示しなければならないといわれている以下の事項を表示することになります。
○名称・原産地名○内容量・等級○賞味期限・保存方法・使用方法○採卵者又は選別包装者の氏名又は名称及び住所○卵重計量責任者の氏名

(3)「栄養強化卵」について
栄養強化卵の定義・表示基準を(規約 第2条第3項、第4条第1項第1号)を定めました。
栄養成分の量について、通常の鶏卵の栄養成分の量に比べて定期的に分析しても、厚生労働省が通知している栄養表示基準に定める量以上増加されていること等の一定の要件を満たす鶏卵を「栄養強化卵」と表示できることとし、栄養強化卵と表示する場合には、どの栄養成分が強化されているのかが明りょうとなるように、強化された栄養成分名及び可食部分100g当たりの成分量を明記するとともに、通常の鶏卵の当該成分量と対比して表示することとしました。
また、規約規則に具体的な水準を示しているところですが、さらに将来、規定にない成分を増加した鶏卵が開発されたときに「栄養強化卵」の表示基準を迅速に定めて表示の氾濫を抑止するため、規約には規則で表示基準を定めることができる旨を定めました。なお、「栄養強化卵」の定義とは別に、栄養成分を表示する場合は、栄養表示基準に基づき表示することになります。

(4)特定事項、特定用語の使用基準として
@安全・衛生対策についての表示基準を(規約第4条第1項第2号)定めました。
鶏・鶏舎等の安全・衛生対策について表示する場合には、対策を具体的に表示することとしました。また、通常行われている安全・衛生対策については特別な対策であるかのような表示を禁止しました。

A飼料に遺伝子組み換えをしていない旨・ポストハーベスト作業(収穫後に農薬を散布する作業)をしていない旨の表示基準を(規約第4条第2項第3号)定めました。
表示対象の鶏卵を産卵する鶏に与える飼料及びその原材料について、遺伝子組換えをしていないこと又はポストハーベスト作業をしていないことが事業者によって証明される場合に限り、表示することができることとしました。

B「平飼い」「放飼い」「特定飼育卵」の表示基準を(規約第5条第1号、施行規則第4条第1項)定めました。
消費者は、鶏卵を選択する際に鶏の飼育環境についても関心が高いことから、「平飼い」、「放飼い」の表示基準を定めました。
「平飼い」及び「放飼い」については、「地鶏肉の日本農林規格」に準拠した飼育方法によるものについて表示できることとしました。
また、放飼いのうち120日齢以降は1u5羽以下の飼育環境といったより厳しい条件を満たす鶏卵については、「放飼い(特定飼育卵)」と表示できることとしました。

C「地卵」等の表示基準を(規約第5条第2号、施行規則第4条第2項)明確に定めました。
「地卵」等の表示は、現在、多様な理由付けで行われておりますが、規約では、採卵地(市、郡単位)で流通・消費されることが予定される場合、平飼い、放飼いの場合、地鶏の卵の場合の3つの場合と整理し、かつ、この3つの理由のいずれの意味で地卵と表示しているかを併記することを義務付けています。これは、地卵の意味が消費者に明確に理解していただけるようにしたものです。

D「有精卵」の表示基準を(規約第5条第3号、施行規則第4条第3項)定めました。
「有精卵」の表示については、複数の成雌鶏に複数の成雄鶏(雌100羽に対して雄5羽以上)を混飼し、自然交配可能な飼育環境(平飼い・放飼い)にある場合について表示できることとしました。
また、受精確率は高いものの必ずしも100%ではないことから、その旨(有精卵ではない鶏卵が含まれている可能性がある旨又は有精卵である確率)を付記することとしました。

E「特選」「厳選」等の表示基準を(規約第5条第4号)定めました。
「特選」「厳選」等の表示については、一般的な格付基準を設けることは難しいものの鶏卵の優良性を強調する用語として、何の根拠もなく使用されるおそれがあることから、事業者が、合理的な基準をもって品質の優良性を選別して出荷している場合であって、その中で品質が特に優れていることについて、予め鶏卵公正取引協議会の承認を得た鶏卵に限り表示できることとしました。

F「天然」「自然」等の表示基準を(規約第5条第5号)定めました。
「天然」「自然」等の表示については、「天然卵」「自然卵」のように、卵を直接修飾する表現としては使用することはできないこととしました。
また、「自然豊かな○○で育てました」のような説明については、鶏卵の優良性を強調する用語として、何の根拠もなく使用されるおそれがあることから、予め鶏卵公正取引協議会の承認を得たものであれば表示できることとしました。また、以上の事項について表示する場合には、表示の根拠となる資料、帳簿等の保存義務を定めております。

(4)不当表示の類型(規約第6条)を定めました。主なものについての説明は以下のとおりです。
○ 「栄養強化卵」の定義に合致しないのに、栄養強化卵であるかのような表示
○ 特定事項又は特定用語の使用基準に合致しない表示
○ 栄養成分、飼料、安全・衛生対策、飼養環境について事実と相違する表示又は実際のものよりも著しく優良であるかのように誤認させる表示
○ 鶏卵に病気の予防等についての効能又は効果があるかのような表示

(5)会員証紙(規約第10条)については、事業者は適正な表示をしている鶏卵の容器、包装等の見やすい場所に「公正マーク」を表示することができることとしました。
なお、公正マークの使用に当たっては、協議会が定める所定の手続きに従い、事前審査を受けることになります。

(6)附則(規約第14条)
規約の第3条、第4条、第5条、第6条についての経過期間につきましては、告示後1年とされています。

以上が鶏卵の表示に関する公正競争規約の主要な内容です。
会員は、根拠を持って「栄養強化卵」「特定飼育卵」等の表示をすることができ、また、公正マークを設定すれば消費者に安心して選べる商品であることをアピールすることができます。



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《参考 1》 公正競争規約とはどんなものか
《参考 2》 鶏卵の表示に関する公正競争規約の説明
《参考 3》 鶏卵公正取引協議会の事業及び組織等(案)
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